BASF、生分解性プラスチックで中国企業と協業

化学大手の独BASFは5月28日、生分解性プラスチック(PBAT)事業で中国同業のトウ程新材料集団(レッド・アベニュー・ニュー・マテリアルズ)と協業すると発表した。認証取得済みのBASFのPBATを生産・販売するライセンスをトウ程新材料に供与。トウ程新材料が生産したPBATを買い取り、「エコフレックス」ブランドで販売する。

エコフレックスはBASFが1998年に市場投入したPBAT。微生物により、植物が分解されるのと同じような速度で完全に炭酸ガスと水に分解される。同社はさらに、エコフレックスと植物由来樹脂であるポリ乳酸(PLA)のコンパウンド材料として「エコバイオ」という名の製品も販売している。

トウ程新材料は上海に生産施設を建設し、2022年からPBATの生産を開始する。年産能力は6万トン。生産はBASFのプロセス技術を用いて行う。

認証済みPBATは各国政府の規制を背景に包装材や農業用マルチフィルムで使われており、市場は年15%のスピードで成長している。エコフレックスとエコバイオを持つBASFは同市場の有力企業。トウ程新材料との協業を通して市場での立場を一段と強化する意向だ。

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