独フォルクスワーゲン(VW)のチェコ子会社であるシュコダ自動車は22日、車の内装に用いる植物由来のバイオ素材を開発し、特許申請を行ったと発表した。新素材はリベレツ工科大学と共同開発したもので、テンサイ(甜菜、サトウダイコン)を原料とする。同社は開発中のススキを原料とした素材とともに、ドアの内張りやダッシュボードの一部として使用する予定だ。
テンサイは粉砕し、特殊な技術を用いて染色する。ススキについては繊維を抽出して加工する。製造工程で出た廃棄物はリサイクルすることで再び材料として使用することができる。
シュコダは持続可能な循環型経済に向けて天然素材の利用を進めている。SUV「エンヤク」にはシートカバーの30%に羊毛、70%にペットボトルをリサイクルしたポリエステルが使われている。また、一部のモデルの皮革製品は、化学品に代わりオリーブの葉からの抽出物で染色されている。
同社のディーゼルエンジンは2022年モデルからバイオ燃料の1つ、硬化植物油(HVO)を利用する仕様となる予定だ。これにより温室効果ガスを90%削減できるとしている。