ドイツ連邦雇用庁(BA)が7月29日発表した同月の失業者数は247万人となり、前月を10万7,000人上回った。季節要因のほか、ロシアの軍事侵攻を受けているウクライナからの難民の多くが求職活動を開始し失業者として登録されたことが背景にある。季節要因を加味したベースでも失業者は4万8,000人増えた。
7月の失業率は5.4%で、前月から0.2ポイント上昇した。前年同月に比べると0.5ポイント低い。
雇用の改善自体は続いており、社会保険への加入義務のある就労者は前年同月を68万1,000人上回る3,443万人へと拡大した。増加幅は飲食・宿泊(10万2,100人)、自動車販売・メンテナンス・修理(7万5,600人)、情報・通信(7万2,900人)などで大きい。銀行・金融・保険では3,500人減少した。
国際労働機関(ILO)基準の6月の失業率は3.0%となり、前月を0.3ポイント上回った。
7月の求人件数は88万1,000件で、前年同月を16万6,000件上回った。季節要因を加味した前月比では1万1,000件減少。求人指数BA-X(2015年=100)は前月を2ポイント下回る134へと低下した。