ドイツ連邦統計局が15日発表した7月の卸売物価指数は前年同月比19.5%増の136.3となり、これまでに引き続き大きく上昇したものの、上げ幅は5カ月ぶりに20%台から10%台へと縮小した。過去最高となった4月は23.8%に達していた。ロシアのウクライナ侵攻に伴う同物価の急上昇にブレーキがかかっている。
卸売物価を最も強く押し上げたのは石油製品で、上昇率は53.8%に達した。このほか固形燃料(92.9%)、化学製品(41.3%)、牛乳・乳製品・たまご・食用油脂(38.7%)、穀物・葉たばこ・種子・飼料(33.4%)、鉱石・金属(14.9%)、古材・残材(10.9%)などで上げ幅が大きかった。
卸売物価指数は前月比では0.5%低下した。下落は2020年10月以来で1年9カ月ぶり。戦争勃発直後の3月に6.9%増と急上昇したものの、その後は4月が2.1%、5月が1.0%と伸び率が急速に鈍化し、7月にマイナスへと転じた。
下げ幅は季節柄、穀物・葉たばこ・種子・飼料で8.4%と大きかった。鉱石・金属(-4.9%)、古材・残材(-2.7%)、石油製品(-1.1%)も低下。鉄鋼くずはマイナス11.8%となり、3カ月連続で下落した。