フォルクスワーゲン―7月グループ販売横ばいに―

自動車大手の独フォルクスワーゲン(VW)が12日発表した7月のグループ新車販売台数は72万5,400台となり、前年同月と同水準を保った。これまでは半導体不足に伴う生産調整で販売減が続いていたが、サプライチェーンの改善を受けてようやく横ばいを確保した。

販売台数を地域別でみると、最大市場の中国が21.7%増の28万9,900台となり、全体が強く押し上げられた。南米は29.6%増の4万6,900台と伸び率が最も大きかった。そのほかの地域では販売が減少。西欧は11.3%減の22万6,100台、中東欧は38.7%減の3万6,400台、北米は3.9%減の7万8,600台、中国を除くアジア太平洋は13.3%減の2万4,600台、中東・アフリカは14.2%減の2万3,000台へと落ち込んだ。

ブランド・グループ別でみると、大衆車(ブランド・グループ・ボリューム)は1.5%増えて53万6,200台となった。主力のVWブランド乗用車が9.7%増の41万6,000台と大幅に伸びたことが大きい。シュコダ(18.3%減)、セアト/クプラ(24.9%減)、VWブランド商用車(14.1%減)は前年同月を割り込んだ。

高級車(ブランド・グループ・プレミアム)は6.9%減の13万8,500台で、主力のアウディは7.2%減の13万6,300台。ポルシェを対象とするスポーツ車(ブランド・グループ・スポーツ)は5.7%増の2万6,700台だった。

商用車子会社トレイトンの販売台数は2万4,000台で、前年同期を2.5%上回った。スカニアが13.8%増の6,800台と全体をけん引。ナビスターも6.0%増の5,500台に拡大した。MANは5.9%減の6,700台に落ち込んだ。

1~7月のグループ販売台数は460万500台で、前年同期を19.3%下回った。中国を除くアジア太平洋が0.4%増えた以外はすべて減少。減少幅は西欧で19.5%、中東欧で40.6%、北米で16.5%、南米で23.1%、中国で15.6%、中東・アフリカで28.7%に上った。

ブランド・グループ別では商用車のトレイトン(7.6%増)を除いてすべて減少した。大衆車は21.3%減、高級車は18.1%減、スポーツ車は3.6%減だった。

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