上期発電が増加、石炭と再生エネがけん引

ドイツ連邦統計局が7日発表した2022年上半期の国内発電量(送電網への供給ベース)2,632億キロワット時(kWh)となり、前年同期を1.3%上回った。石炭発電が17.2%増、再生可能エネルギー発電が12.1%増と2ケタ台の伸びを記録。全体を強く押し上げた。

在来型発電は7.1%減少した。原子力発電が50.8%減と半減したことが大きい。同国は脱原発を進めており、残存6基中3基を昨年末で廃止したことから大幅減となった。天然ガス発電も17.9%縮小した。

再生エネでは太陽光の伸び率が最も大きく、20.1%に上った。日照時間が極端に長かったことが反映されている。風力も低迷した前年同期の反動で18.1%伸びた。水力は13.0%減少した。

最大の電源は石炭で、シェアは前年同期の27.1%から31.4%へと拡大した。2位は風力発電で25.7%(前年同期22.1%)。3位以下は天然ガス(11.7%)、太陽光(11.2%)、原子力(6.0%)、バイオガス(5.7%)、水力(3.2%)の順で続いた。

在来型のシェアは51.5%に上ったものの、前年同期の56.2%から低下した。再生エネは43.8%から48.5%へと拡大した。

上半期の電力輸出量は396億kWhとなり、前年同期を14.5%上回った。輸入量は9.1%減の233億kWhで、輸出超過幅は前年同期の88億kWhから163億kWhへと大きく増えている。

対フランスでは統計を開始した1990年以降で初めて出超となった。輸入が58.9%減の18億kWhと激減したことが大きい。

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