ルフトハンザでパイロットがスト、損失3000万ユーロ

独パイロット労組VCは2日、ルフトハンザ航空で2日にストライキを実施した。賃上げ交渉で労使の溝が埋まらないことから、実力行使で圧力をかけた。ハブ空港のフランクフルトとミュンヘンで計800便が欠航となり、乗客およそ13万人が影響を受けた。

VCはストを2日0時1分から23時59分まで実施した。対象となったのはルフトハンザの旅客機と貨物機。格安子会社ユーロウイングスとユーロウイングス・ディスカバーは対象外。フランクフルトとミュンヘンの発着便はほぼすべて欠航となり、同社に約3,000万ユーロの損失が出た。

VCは高インフレを受け、賃金を今年は5.5%引き上げ、来年以降は物価スライド制を導入することを要求している。これに対し経営陣は、期間18カ月の賃金協定で、計2度の定額ベースアップを行うとの回答を行った。合計の賃上げ幅は月900ユーロ。上昇率は初任者で18%超、機長で5%となる。

ルフトハンザは今回の交渉で、パイロットの人件費抑制につながる提案も行った。VCはこれを今回のストの理由に挙げていないものの、強く反発している。

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