電気電子工業会(ZVEI)が8日発表した独電機業界の10月の新規受注高は前年同月比4.7%増となり、2カ月ぶりに拡大した。ZVEIのチーフエコノミストによると、伸び率は第3四半期平均の半分程度にとどまる。
地域別でみると、ユーロ圏(ドイツを除く)が14.9%増えて全体をけん引した。ユーロ圏外は5.2%増、国内は0.2%増だった。
1~10月の新規受注高は前年同期を11.1%上回った。国内が9.3%、ユーロ圏が16.9%、ユーロ圏外が10.1%の幅で伸びた。
10月の業界生産高は物価調整後の実質で前年同月を2.8%上回った。増加は4カ月連続。1~10月も前年同期比で実質3.4%増えた。
11月の生産計画(先行き3カ月)で「拡大」を予定する企業の割合から「縮小」の割合を引いた数(DI)は前月の7.4ポイントから5.8ポイントへと低下し、3カ月連続で落ち込んだ。
10月の業界売上高は前年同月比12.8%増の188億ユーロに拡大した。国内が11.0%、ユーロ圏が10.6%、ユーロ圏外が16.4%伸びた。
1~10月の業界売上高は前年同期比11.7%増の1,829億ユーロで、内訳は国内が13.8%増の867億ユーロ、ユーロ圏が7.4%増の343億ユーロ、ユーロ圏外が11.6%増の619億ユーロだった。
11月の業界景況感指数(DI)は1.2ポイントで、前月(1.9ポイント)を下回った。現状判断を示す指数が40.0ポイントから32.0ポイントへと大きく下落したことが響いた。今後6カ月の見通しを示す期待指数がマイナス30.1ポイントからマイナス25.5ポイントへと改善している。
11月の輸出期待指数(DI、先行き3カ月)は前月の5.9ポイントから3.2ポイントへと落ち込んだ。