独製菓会社カッチェス、ヘンケルのオーラルケア事業を買収

グミで有名な独製菓大手カッチェス・インターナショナルは7日、独化学大手ヘンケルのオーラルケア事業を買収したと発表した。カッチェスは主力の菓子だけでなく他の分野でも事業を拡大してく戦略を取っており、その一環としてケア製品事業を強化する。買収金額は公表していない。

ヘンケルのオーラルケア事業を、すべてのブランド権を含めて買収した。取得したブランドは、主にドイツで展開する歯磨き粉・洗口液の「Theramed」、主にフランスで展開する歯磨き粉・スキンケアの「Vedemecum」、主にスペインで展開する歯磨き粉の「LICOR POLO」、主にイタリアで展開するオーラル・ヘアケアの「ANTICA ERBORISTERIA」。これら4ブランドの昨年度の売上高は計5,000万ユーロ強だった。利益を計上しているという。

カッチェスは2020年、日用品大手ネスレから独乳幼児ケア製品大手ビュプヒェンを買収し、ケア用品事業に参入した。今回はビュプヒェンを通してヘンケルのオーラルケア事業を完全買収している。

ヘンケルは1月、消費財事業の再編方針を打ち出した。業績低迷を受けたもので、洗剤事業とボディケア用品事業を新設の「コンシューマー・ブランズ」事業へと統合。収益力の高いブランドに経営資源を絞り込んでコストを削減し、競争力を強化する。カッチェスとの取引はこれを受けた措置とみられる。

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