独電気電子工業会(ZVEI)が8日発表した同国電機業界の2022年の売上高は前年比12.0%増の2,246億ユーロとなり、2年連続で過去最高を更新した。新規受注は第4四半期に伸び率が鈍化したものの依然として拡大。工場稼働率も高水準を保っている。
国内売上高が14.2%増の1,073億ユーロ、国外が同10.1%増の1,173億ユーロに拡大。国外はユーロ圏が8.2%増の417億ユーロ、ユーロ圏外が11.2%増の756億ユーロだった。
新規受注高は前年を10.0%上回った。国内が9.0%増、ユーロ圏が16.1%増、ユーロ圏外が8.1%増とすべて好調だった。
生産高も物価調整後の実質で3.4%増加した。工場稼働率は88.2%に上っている。
22年12月の新規受注高は前年同月を6.9%上回った。ユーロ圏が19.4%増えて全体をけん引。国内も9.4%増加した。ユーロ圏外は2.4%落ち込んだ。
同月の生産高は前年同月比で実質2.0%増えた。
今年1月(第1四半期初頭)の工場稼働率は87.9%で、昨年10月(第4四半期初頭)を0.3ポイント下回った。受注残高は月売上の5.6カ月分となり、昨年10月の5.2カ月分から増加している。サプライチェーンのひっ迫が反映されているもようだ。
1月の生産計画(先行き3カ月)で「拡大」を予定する企業の割合から「縮小」の割合を引いた数(ディフュージョン・インデックス=DI)は前月の6.3ポイントから22.9ポイントへと大きく増えた。改善は2カ月連続。
12月の業界売上高は前年同月比12.8%増の208億ユーロに拡大した。国内が15.3%、ユーロ圏が11.0%、ユーロ圏外が10.2%の幅で伸びた。
1月の業界景況感指数(DI)は19.9ポイントで、前月(11.1ポイント)を8.8ポイント上回った。増加は3カ月連続。現状判断を示す指数が33.4ポイントから43.4ポイント、今後6カ月の見通しを示す期待指数がマイナス9.0ポイントからマイナス1.4ポイントへとともに上昇した。
1月の輸出期待指数(DI、先行き3カ月)は14.1ポイントとなり、前月(7.5ポイント)を6.6ポイント上回った。