機械業界の新規受注、減少幅が6カ月ぶりに1ケタ台に縮小

ドイツ機械工業連盟(VDMA)が3日発表した独業界の3月の新規受注高は物価調整後の実質で前年同月比6%減となり、減少幅は6カ月ぶりに1ケタ台に縮小した。大型受注がプラスに働いた格好。VDMAのチーフエコノミストであるラルフ・ヴィーヒャース氏は、現時点で状況が好転したとは言えないと慎重な見方を示した。

国内受注が10%、国外が同4%の幅で落ち込んだ。国外はユーロ圏外が1%減と小幅な落ち込みにとどまったのに対し、ユーロ圏は減少幅が10%に達した。

新規受注を特殊要因による統計のブレが小さい3カ月単位の比較でみると、1~3月は前年同期を実質13%下回った。国内が14%、国外が13%減少。国外はユーロ圏が11%減、ユーロ圏外が13%減だった。

ヴィーヒャース氏は、最近は景気のプラス材料が出てきたとしながらも、世界的な低成長、高インフレ、投資家の先行き懸念など業界を取り巻く環境は依然として厳しいと指摘。売上高の11.6カ月分に上る高い受注残高が機械メーカーの業績を支えていると述べた。

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