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2012/2/17

企業情報 - 部品メーカー

BASF、米ニッケル水素電池最大手を買収

この記事の要約

独化学大手のBASFは14日、米ニッケル水素電池(NiMH)大手のオヴォニック・バッテリー・カンパニーを買収したと発表した。同社の買収により、NiMH電池で世界最大手になるとともに、世界の大手電池メーカーとの関係を強化す […]

独化学大手のBASFは14日、米ニッケル水素電池(NiMH)大手のオヴォニック・バッテリー・カンパニーを買収したと発表した。同社の買収により、NiMH電池で世界最大手になるとともに、世界の大手電池メーカーとの関係を強化することができる。また、電池材料の研究開発も強化できる。

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オヴォニックはニッケル水素電池およびNiMH電池用の正極材(カソード)の生産で世界最大手とされており、内外でNiMHの開発に関する特許を出願中も含め97件保有している。NiMH電池の大手メーカーは現在、オヴォニックからライセンス供給を受けているという。オヴォニックは薄膜ソーラーラミネートメーカーの米エナジー・コンバージョン・デバイセズの100%子会社で、米ミシガン州のロチェスター・ヒルズに本社を置く。ミシガン州のトロイには電池材料の研究開発拠点も持つ。

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オヴォニックのMichael Fetcenko社長はBASFによる買収について、BASFの研究・技術との相乗効果により、消費財、自動車、次世代送電網(スマートグリッド)向けのNiMH電池の開発を強化できるとして満足を示している。

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BASFは電池関連事業を強化しており、2012年1月1日付けで新事業ユニット「バッテリー・マテリアルズ」を発足させた。オヴォニックは同事業ユニットに組み込まれることになる。新ユニットは米ニュージャージー州のイズリンに本部を置く触媒事業(Catalysts)の一部門に位置づけられる。

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BASFは長期的に電池やセルメーカーに部材を供給する主力メーカーとなることを目指している。リチウムイオン電池の電解質や正極材を研究開発するほか、今年1月にリチウム硫黄電池の開発を手がける米サイオン・パワーへの資本参加を発表するなど電池関連事業を強化している。

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