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2012/5/25

企業情報 - 自動車メーカー

日産、バルセロナ工場で電気商用車「e-NV200」を生産

この記事の要約

日産自動車は23日、小型商用車の電気自動車「e-NV200」をスペインのバルセロナ工場で生産すると発表した。2013年度の終り頃から生産を開始する予定。「e-NV200」の唯一の生産拠点として世界市場に同モデルを供給する […]

日産自動車は23日、小型商用車の電気自動車「e-NV200」をスペインのバルセロナ工場で生産すると発表した。2013年度の終り頃から生産を開始する予定。「e-NV200」の唯一の生産拠点として世界市場に同モデルを供給する。

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「e-NV200」は日産にとって「リーフ」に次ぐ2車種目の電気自動車であり、リーフと同様のパワートレインを採用している。

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バルセロナ工場では「e-NV200」のベースとなる内燃エンジン搭載の「NV200」を生産している。同工場とサプライヤーは「e-NV200」の生産に向け約1億ユーロを投資する計画。また、同工場とサプライヤーを合わせて約700人分の新規雇用が見込まれている。スペインではこのほか、アビラ工場で新たな中型トラックの生産が決まっており、ほぼ同水準の投資が予定されている。

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日産は中期経営計画「日産パワー88」の重要な柱のひとつとして2016年までに世界最大手の小型商用車メーカーとなる目標を掲げている。「e-NV200」は同目標の達成に向けて重要な役割を担うという。また、「e-NV200」のベースとなる「NV200」はニューヨークの次世代タクシーに選ばれており、2013年後半からイエローキャブとしてニューヨークを走行する予定。同社の小型商用車の世界販売は2011年度に初めて年100万台を超えている。

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■ ロシアの生産能力を増強

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日産はロシアでも生産を強化する。バルセロナ工場の発表に先駆けた21日、同社はサンクトペテルブルグ工場の生産能力を2014年に現在の2倍の10万台に拡大すると発表した。2016年度までにはロシア市場で販売する車種のうち80%をロシア国内で生産する体制を整える計画で、現地メーカーとの提携も強化している。

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日産はロシア市場の販売を2016年までに2011年度の16万1,000台の3倍の規模に拡大することを目指している。同目標の達成により、市場シェアは現在の5.9%から10%に拡大すると見込んでいる。

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サンクトペテルブルグ工場では現在、「ティアナ」「エクストレイル」「ムラーノ」を生産している。昨年に3シフト制を導入し、生産能力を5万台に引き上げた。2014年までの生産能力増強に向け1億6,700万ユーロを投資し、同一ラインで5車種を生産できるようにする。

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サンクトペテルブルグ工場では将来、ロシア市場向けの新型「キャシュカイ」も生産する計画。現在、キャシュカイを生産している英国のサンダーランド工場では、ロシア市場向け以外のキャシュカイの生産を今後も継続する。

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■ アフトワズ工場で「ダットサン」生産へ

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日産自動車・仏ルノー連合は5月3日、ロシアの自動車最大手アフトワズの経営権を取得するための合弁会社を設立することでロシア政府系企業ロシアン・テクノロジーズと基本合意、覚書に調印したと発表した。

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日産の発表によると、2012年度にロシア市場専用車として発売予定の新型セダン「アルメーラ」は、アフトワズのトリアッティ工場で生産する予定。同工場ではこのほか、低価格車ブランドとして復活させた「ダットサン」ブランドのモデルも生産する計画としている。

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