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2012/6/22

総合 – 自動車産業ニュース

EUが車検制度の強化を検討、独自動車クラブなどは反発

この記事の要約

欧州連合(EU)が車検制度の強化を検討しているもようだ。18日付け『フィナンシャル・タイムズ(ドイツ版)』紙によると、EUの欧州委員会のカラス委員(運輸担当)は現在、欧州委員の間で調整を進めており、7月半ばにも同法案につ […]

欧州連合(EU)が車検制度の強化を検討しているもようだ。18日付け『フィナンシャル・タイムズ(ドイツ版)』紙によると、EUの欧州委員会のカラス委員(運輸担当)は現在、欧州委員の間で調整を進めており、7月半ばにも同法案について公式発表する予定という。

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同紙によると、カラス委員は、3.5トン以下の車両を対象に、新車登録から4年後と6年後の車検を義務付け、7年以降は毎年車検を受けることを義務付ける法案をまとめている。また、最初の車検で走行距離が16万キロメートルを超えた場合は、その後、車検を毎年受けることを義務付ける方針という。

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現在のEU規定では、新車登録から4年後に最初の車検を受けた後は、2年毎に車検を受けるきまりとなっている。ただし、これは最低限の条件であり、EU加盟国によってはすでに、使用期間の長い車両に車検を毎年義務付けている国もあるという。

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■ 独自動車クラブなどは反発

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このような規制強化案に対し、ドイツ自動車クラブ(ADAC)などは反発の姿勢を示している。ドイツでは現在、最初の車検後は、2年毎の車検を義務付けているため、毎年の車検となると、多くのドライバーにとってコスト負担が増えることになる。連邦陸運局(KBA)の統計によると、ドイツの乗用車の保有台数(2012年1月1日時点)は約4,290万台で、平均使用年数は8.5年と、半数以上の車両が7年を超えている。

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『フィナンシャル・タイムズ(ドイツ版)』紙によると、ドイツ自動車クラブ(ADAC)とオートクラブヨーロッパ(ACE)は規制強化案に対し、自動車の故障は交通事故の主因ではないと指摘。規制強化はEUが技術監査関連機関のロビー活動に押された結果であると批判している。

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