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2012/7/20

総合 – 自動車産業ニュース

欧州委が車検ルールの改定を提案、オートバイも定期検査の対象に

この記事の要約

欧州連合(EU)の欧州委員会は13日、自動車やオートバイの故障による死亡事故を減らすため、新たに自動二輪と自動三輪を車検の対象にすることや、車検の有効期間を短縮することなどを柱とする規制案を発表した。EUは2020年まで […]

欧州連合(EU)の欧州委員会は13日、自動車やオートバイの故障による死亡事故を減らすため、新たに自動二輪と自動三輪を車検の対象にすることや、車検の有効期間を短縮することなどを柱とする規制案を発表した。EUは2020年までに交通事故による年間の死者数を半分に減らすため、自動車の安全性向上や取り締まりの強化などを進めており、車検基準の厳格化もそうした取り組みの一環。欧州議会と閣僚理事会の承認を経て新ルールを導入する。

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欧州委によると、欧州内では車の不具合が原因の交通事故で毎日5人が命を落としており、域内で発生する自動車事故の6%、バイク事故の8%が技術的な欠陥によるものという。車検に関する現行ルールは加盟国が適用すべき最低基準を定めた1977年の指令が基になっており、この間に技術的な条件やドライバーの行動パターンが大きく変化したにもかかわらず、これまで車検制度の抜本的な見直しは行われていない。

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規制案によると、新たに自動二輪と自動三輪が定期的な車検の対象となる。現在のところフランス、オランダ、ベルギー、ポルトガル、ギリシャなど11カ国ではバイクやスクーターは車検の対象となっていない。一方、現行ルールでは製造から4年後に最初の車検を実施し、その後は少なくとも2年ごとに検査を行うことを義務づけているが、欧州委は製造から6年以上が経過した車体については毎年検査を行うことを提案している。また、走行距離が一定の水準を超えると不具合を起こす確率が高まることから、最初の車検までに走行距離が16万キロを超えた乗用車と総重量3.5トン以下の軽商用車に関しては、その後、車検の有効期間を1年とすることも規制案に盛り込んだ。さらに新ルールではアンチロックブレーキシステム(ABS)や電子制御による横滑り防止装置(ESC)など、最新の安全装置も検査対象となる。

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