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2012/7/20

総合 – 自動車産業ニュース

20年までの排ガス規制案を発表、乗用車は3割削減

この記事の要約

欧州連合(EU)の欧州委員会は11日、乗用車と軽商用車の二酸化炭素(CO2)排出量を2020年までに現在の水準と比べてそれぞれ約30%、20%削減することを義務づける新たな規制案を発表した。EUはすでに15年までの削減目 […]

欧州連合(EU)の欧州委員会は11日、乗用車と軽商用車の二酸化炭素(CO2)排出量を2020年までに現在の水準と比べてそれぞれ約30%、20%削減することを義務づける新たな規制案を発表した。EUはすでに15年までの削減目標を定めた排ガス規制を導入しているが、20年までにEU全体で温室効果ガス排出量を1990年比で20 %削減するという公約の実現に向け、現行規則を改正して新たに20年を期限とする削減目標の達成をメーカーに義務づける。欧州議会と閣僚理事会の承認を経て新ルールを導入する。

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EU域内で販売される乗用車(新車)のCO2排出量は11年時点で走行1キロ当たり平均135.7グラム。現行規則は15年までにこれを130グラムに削減する義務的数値目標を掲げ、06年の排出実績に基づいてメーカーごとに排出枠を設定して削減できなかった場合は超過分に制裁金を科すと定めている。欧州委の提案によると、各メーカーは20年までに乗用車のCO2排出量を走行1キロ当たり平均95グラム以下に抑えなければならない。一方、14年から導入される軽商用車の排ガス規制も強化され、各メーカーは10年の平均181.4グラムを17年に175グラム、20年に147グラムまで削減することを義務づけられる。

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20年を期限とする数値目標は現行規則にも盛り込まれているが、欧州委は詳細な現状分析の結果、技術やコスト面から目標達成は十分に可能と判断。技術革新によって欧州自動車産業の競争力強化や雇用拡大につながると指摘し、拘束力のある数値目標としてメーカーに達成を義務づけることを提案している。

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