自動車用のワイヤーハーネス(電線)などを生産する独レオニは23日、高出力レーザーアプリケーション用の光ファイバーを製造する米リチャード・ロッシュの資本を実質上すべて7月2日付けで取得したと発表した。高い技術力を必要とするニッチ市場で国際的な成長を目指す同社の戦略に沿ったもので、今回の措置により光ファイバー事業をさらに強化する。
\リチャード・ロッシュは1991年の設立で、従業員数は12人。高出力レーザー機器の製造に使用する、極めて精度の高い光ファイバーコネクタやケーブルなどを生産している。また、同社の製品を使用した高出力レーザー機器は医療、バイオテクノロジー、研究、軍需産業などで使用されている。
\レオニは同社の買収により、高い技術力を必要とする製品のラインアップを拡大するとともに、北米自由貿易協定(NAFTA)地域における事業を強化する。
\ \■ レオニ社長、2012年も好業績を予想
\ \独業界紙『オートモビルボッヘ』によると、レオニのクラウス・プロスト社長はこのほど、2012年の業績予想として、売上高、利益ともに過去最高を更新する見通しを明らかにした。取引先である米自動車大手ゼネラルモーターズ(GM)の独子会社オペルやフランスの自動車メーカーの販売が落ち込んでいるものの、独高級車メーカーの世界市場における販売好調によりバランスが取れている、と説明した。
\同社は2011年、売上高で約37億ユーロ、営業利益(EBIT)で2億3,710万ユーロを計上した。
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