独自動車部品大手のZFフリードリヒスハーフェンは27日、マレーシア北部のクリムに建設した乗用車向け車軸(アクスル)工場の操業を開始した。当初は、従業員74人で生産し、近くにある独自動車大手BMWグループの工場に前車軸(フロントアクスル)および後ろ車軸(リアアクスル)を供給する。新工場の建設により、車軸の現地生産を拡大する取り組みを強化するとともに、今後の成長に迅速に対応できる体制を整える。
\クリムは、首都クアラルンプールから北に約350キロメートルの距離にある。新工場では、BMWおよびMINIブランドの複数モデルに搭載される前・後車軸を完全ノックダウン方式(CKD)で生産する。
\ZFのステファン・ゾンマー社長はクリム工場の建設について、将来の成長が予想される市場に早い段階で生産拠点を設けるとする当社の戦略の一環であると説明する。
\ZFは1990年代の終わりから乗用車用の前・後車軸を顧客の工場近くで現地生産し、ジャストインタイムおよびジャストインシークエンス方式で供給する方式を国際事業における重要戦略の一つとして取り組んできたという。マレーシアは今後の成長が予想されるネクスト15カ国に数えられ、同国の自動車需要は2020年までに大幅に増加すると予想されていることも新工場建設の決め手となった。
\ZFグループのアジア・太平洋地域における2012年の売上高は31億8,000万ユーロ。従業員数は約8,000人で、今後さらに拡大すると見込んでいる。
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