米自動車部品大手のジョンソン・コントロールズは15日、自動車シートを乗員に合わせて自動設定するシステムを開発したと発表した。身長をベースに最適なシートポジションを計算し、安全性・快適性の向上を図る。
同社の研究チームが100人を超える被験者の協力を得てシートポジションを調査したところ、脚の長さや座高がシートポジションの決め手ではなく、身長をベースにすると最適な位置を割り出すことができることが分かったという。身長をベースにしたシートポジションの自動調整システムは、実証試験でも好結果を得られたとしている。スマートフォンで設定できるアプリも開発した。
シートの自動設定システムは、複数のドライバーが使用するファミリーカーや社用車のほか、レンタカーやカーシェアリングにも需要があると見込んでいる。スマートフォンによる設定のほか、車載カメラで乗員の身長を計測し、自動設定するシステムも可能としている。レンタカーなどでは会員になる際の申し込み書に身長を書き込む欄を設ければ、各ドライバーに応じたシートポジションの自動設定が容易になるとしている。