ホンダは、ハイブリッド車の「インサイト」と「CR-Z」の欧州での販売を終了する。販売の低迷が理由。14日付けの『オートモーティブ・ニュース・ヨーロッパ』が、ホンダの欧州現地法人の広報担当者の話として伝えた。
ホンダは1999年に欧州で初めて量産ハイブリッド車を投入。これまでに計12万5,000台を販売したが、最近は販売の落ち込みが目立っている。自動車調査会社JATOダイナミクスによると、2013年の販売台数はインサイトが前年比62%減の1,242台、CR-Zが66%減の695台だった。
インサイトとCR-Zの販売終了により、ホンダが欧州で販売するハイブリッド車はサブコンパクトカー「ジャズ」のハイブリッドバージョンのみとなる。ジャズは15年にリニューアルされるが、その際にハイブリッドバージョンもラインナップされるかどうかは未定だという。ジャズ・ハイブリッドの昨年の販売台数は4,500台と、12年の7,500台から大きく落ち込んでいる。
ホンダの広報担当者は、「我が社のハイブリッドカーは販売開始以来、堅調なセールスを続けてきたが、最近では低排出のディーゼル技術への需要が高くなっている」と語っている。同社は昨年、ディーゼルモデルの強化に向け、1.6L新世代ディーゼルを搭載した欧州仕様の「 CR-V」と「シビック」を投入した。シビックの二酸化炭素(CO2)排出量は94グラム/キロメートルと、 インサイトの96グラムを上回る環境性能を誇る。