独自動車部品大手のボッシュは5月9日、ルーマニア北西部のクルージュ=ナポカに建設した新生産・開発拠点を開設した。欧州の自動車産業向けに電子部品や制御ユニットを生産する。建設投資は7,000万ユーロ以上で、総床面積は3万8,000平方メートル。従業員数は今年末までに750人を見込んでいる。
新工場で生産する部品は、運転支援や安全システム、エネルギー管理システムなどに組み込まれる。クルージュでは将来、電動バイクの駆動装置向けの電子部品も生産する計画という。
研究開発センターは2013年11月からクルージュで業務を開始している。現地生産する製品の電子部品やソフトウエアの開発に重点を置く。また、ボッシュのその他の拠点や現地顧客にエンジニアリングサービスも提供する。
ディルク・ホーハイゼル取締役(自動車エレクトロニクスなど担当)は新拠点の開設について、欧州の生産・エンジニアリング網を強化するものであり、東欧に工場が増えることは競争力の強化にも寄与する、と説明。また、クルージュは優れたエンジニアを確保しやすく、現地の優れた大学と協力する機会に恵まれていることが新拠点を決定する際の決め手になったとしている。
同拠点は、電子制御装置や半導体、センサーなどを製造する自動車エレクトロニクス事業部に属する。また、ボッシュグループとしては、ブカレスト、ティミショアラ、ブラジに次ぐルーマニアで4番目の拠点となる。