独衝突試験(クラッシュテスト)設備メーカーのメスリング・システムバウ(ミュンヘン)は5月26日、カナダ運輸省の衝突試験センター(PMG)に納入した減速式スレッド試験機の設置作業を完了したと発表した。加速式スレッド試験機に続く設備で、同センターは今後、加速だけでなく減速中に発生した衝突事故の安全性も試験できるようになる。
PMGはメスリングが企画・設計から機器の設置まで一貫して手掛けたセンターで、広さは5,300平方メートル。2012年にオープンした。
減速式スレッド試験機は、プリクラッシュブレーキシステムを開発するうえで重要な役割を担うが、従来の加速式スレッド試験機では急減速して衝突した事故の再現は実質的に不可能だった。減速式スレッド試験機を導入することで、自動車の安全性をさらに高めることに貢献できるという。