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2014/8/22

一般・技術・その他 (旧)

独工業用接着剤大手、耐熱性に優れる構造用接着剤を開発

この記事の要約

独工業用接着剤大手のデロは12日付けのプレスリリースで、新たな構造用接着剤を開発したと発表した。最大で摂氏220度の高温にさらされるような環境でも使用できるのが特徴で、機械や自動車業界に需要があると説明している。 同社に […]

独工業用接着剤大手のデロは12日付けのプレスリリースで、新たな構造用接着剤を開発したと発表した。最大で摂氏220度の高温にさらされるような環境でも使用できるのが特徴で、機械や自動車業界に需要があると説明している。

同社によると、接着剤の多くは摂氏150度以上の環境になると性能が大きく低下するが、新たに開発した接着剤はさらに高温の環境下でもせん断強度が12メガパスカル(MPa)と、従来製品を約50%上回る強度があるという。また、ガラス転移点(物質がガラスのようなもろく堅い状態からゴムのような粘性のある柔らかい状態に状態遷移する温度)の上昇や長期間の温度耐久性により、摂氏220度の環境下でも最大3 N/mm2(ニュートン毎平方ミリメートル)のせん断応力を持つとしている。さらに、摂氏220度の高温環境下に1,000時間置いた試験でも、抗張力(引張強度)は初期値の80%以上を保持できた。

このような特性をもつ新開発の接着剤は幅広い分野に使用することができ、例えば、アルミニウムフィラーを使用した接着剤「DELOMONOPOX HT 282」は電気モーターの磁石の接着に、また、無機フィラーを使用した「DELOMONOPOX HT 281」は電気絶縁用の接着剤として電気モーターの部品の接着や鋳造のほか、スライドリングシールなど高い耐化学性が求められる分野での使用に適しているという。

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