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2014/10/24

一般・技術・その他 (旧)

EUとシンガポールのFTA、投資章の交渉が妥結

この記事の要約

欧州連合(EU)の欧州委員会は17日、EUとシンガポールの自由貿易協定(FTA)締結に向けた交渉で、投資に関するルールをめぐる協議が妥結したと発表した。EUとシンガポールのFTA交渉は投資章を除いて昨年9月に最終合意して […]

欧州連合(EU)の欧州委員会は17日、EUとシンガポールの自由貿易協定(FTA)締結に向けた交渉で、投資に関するルールをめぐる協議が妥結したと発表した。EUとシンガポールのFTA交渉は投資章を除いて昨年9月に最終合意しており、今回の交渉妥結によってFTAの完全発効に向け大きく前進した恰好だ。

投資章には企業などの投資家を保護するためのルールが定められている。中核規定である投資家対国家間紛争解決(ISD)条項は、投資家が投資相手国の対応によって不利益を被った場合に、相手国政府に対して訴訟を起こすことを可能にするものだが、多国籍企業の利益擁護の手段として乱用される危険性も指摘されている。

欧州委のデフフト委員(通商担当)は、「投資章交渉の妥結は、シンガポールとのパートナーシップにおける重要なステップだ」と指摘。FTAは、「EUの経済成長、投資および雇用の創出に貢献し、欧州に6億人の消費者を擁するアセアン市場のドアを開く」と述べた。投資章の合意内容は、EUの各公式言語に翻訳された後にEU加盟国、欧州議会、シンガポール国内での批准手続きを経て発効する。

シンガポールはEUにとってアジアで5番目に大きな貿易相手国であり、2013年の商品貿易額は467億ユーロだった。EUは当初、東南アジア諸国連合(ASEAN)との包括的FTA締結を目指して07年に交渉を開始したが、協議が難航して2年後に断念。その後はASEAN加盟国との2国間協定に目標を切り替えて個別に交渉を進めており、マレーシアとベトナム、タイと交渉中だ。

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