米ラスベガスで開催された国際家電見本市「コンシューマー・エレクトロニクス・ショー(CES)」(一般公開:1月6~9日)では自動車メーカーが様々な新技術を発表した。自動運転技術や自動車のネットワーク化などの重要性が高まっていることが背景にある。
独高級車大手のBMWは、電気自動車「i3」をベースにフィンランドの通信大手ノキアのマッピング/位置情報サービス子会社HEREと共同開発したクラウドシステムを発表した。例えば、HEREのアプリを使用してスマートフォンに入力した目的地をナビゲーションシステムと連携させたり、到着予定時刻をメールやショートメッセージサービス(SMS)で他のユーザーの携帯端末に連絡したりすることができる。
BMWはこのほか、電気自動車やプラグインハイブリッド車のドライバーのコスト負担を軽減するため、一般家庭に設置されている太陽光発電設備を有効利用したり電力料金の安い時間帯に充電するシステムなども出展した。
独自動車大手のダイムラーはCESで自動運転のコンセプトカー、メルセデス・ベンツ「F 015ラグジュアリー・イン・モーション」を発表した。未来の高級セダンをコンセプトカーとして表現し、広い車内空間に4つのラウンジシートを配置。シートは回転して方向を変えることができ、仕事やコミュニケーションの場として快適な空間を提供する。また、室内の前後・側面に計6つのディスプレーを配置し、ジェスチャーやタッチ操作などで乗員が直観的にさまざま機能を操作できるようにした。