英自動車工業会(SMMT)が6月25日発表した2015年5月の国内自動車生産統計によると、乗用車生産は11万9,338台となり、前年同月に比べ2.3%増加した。1~5月の累計生産は前年同期比0.8%減の64万9,843台となった。
5月は、国内向けが13.3%増の2万4,792台と好調で、全体の約8割を占める輸出向けは0.2%減の9万4,546台に停滞した。
SMMTのホーズ会長は今後について、「今後数カ月以内に生産を開始する新モデルが多数あることから、今後は力強い持続的な生産増加を見込んでいる」との見解を示している。
■ 商用車生産は32.8%増、輸出好調
商用車生産は6,808台となり、前年同月に比べ32.8%増加した。欧州市場の需要増加を受け、輸出向けが69.4%増の3,710台と大幅に拡大した。国内向けも5.5%増の3,098台と好調だった。1~5月の累計は前年同期比24.9%増の3万8,872台となった。
■ エンジン生産は10.6%減も回復の見通し
5月のエンジンの生産は、前年同月比10.6%減の19万861基に低迷した。ホーズ会長は生産減少について、「欧州連合(EU)の排ガス規制『ユーロ6』に対応した次世代エンジンの生産に向けて工場の設備を改修していることが影響している」と説明。ユーロ6の適用が全ての新車登録車に広がる9月を前に英国ではユーロ6対応エンジンの生産が始まることや、新設のエンジン工場が年内に操業を開始することから今後生産は回復するとの明るい見通しを示した。