スイスの電池メーカー、ルクランシェは7月29日、ベルギーのEmrolから子会社Trineuron(マッレ、ベルギー)を買収すると発表した。今回の買収により、バッテリーマネージメントシステム(BMS)および輸送分野のモジュール開発を強化する。経験豊富なエンジニア10人が開発チームに加わるとともに、既存契約、販売ネットワークも取得する。取引はルクランシェの株式41万株をEmrolに譲渡する形で行われる。
Trineuronは、リチウムイオン充電システムの開発・生産を事業とする。特に輸送分野に強く、チタン酸リチウムを用いた製品開発に重点を置いている。輸送分野では、ハイブリッドバスやフェリー、鉱山車両、無人搬送車(AGV)などの輸送分野に顧客を持ち、強力な販売網も持っている。
ルクランシェは同社の買収により、製品の幅が広がるとともに、蓄電システムおよびエレクトロモビリティー分野の開発力を強化することができる。また、Trineuronのステファン・ルイス社長はルクランシェの取締役となり最高戦略責任者(CSO)に就任する。