オランダの半導体大手NXPセミコンダクターズと独電機大手シーメンスは7日、高度交通システム(ITS)の分野で提携すると発表した。10月5日~9日までフランスのボルドーで開催されたITSに関する国際会議「ITS世界会議 2015」で明らかにした。
シーメンスが開発する車両とインフラ間の通信システム(V2I)にNXPの高性能無線チップを採用する。NXPの無線チップには、路車間(V2I)通信における個人データのプライバシー保護やハッキング、不正操作を防ぐための高度なセキュリティ技術が投入されている。また、NXPが出資するオーストラリアのコーダ・ワイヤレスはハードウエアとソフトウエアの設計・開発サービスを提供する。
シーメンスは、交通表示板や交通信号システムなどの交通インフラを開発してきた。高度交通システム(ITS)では、交通インフラと車両間の通信により、速度制限や凍結、渋滞、工事などの道路情報をドライバーに伝達し、安全で快適な走行を実現するとともに、渋滞の解消などにより環境負荷を低減できると期待されている。