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2016/10/7

企業情報 - 自動車メーカー

VW、EVコンセプロモデル「I.D.」など披露=パリ・モーターショー

この記事の要約

独自動車大手のフォルクスワーゲン(VW)・グループはパリ・モーターショー(プレスデー:9月29~30日、一般公開:10月1日~10月16日)の開幕を前にした9月28日、世界を主導する持続可能なモビリティプロバイダーになる […]

独自動車大手のフォルクスワーゲン(VW)・グループはパリ・モーターショー(プレスデー:9月29~30日、一般公開:10月1日~10月16日)の開幕を前にした9月28日、世界を主導する持続可能なモビリティプロバイダーになるための取り組みについて発表した。今後重視する分野として、エレクトロモビリティ、デジタル化、モビリティ・サービスに加え、デザインを挙げている。

VWは6月に発表した2025年までの経営戦略「トゥゲザー‐ストラテジー2025(TOGETHER‐Strategy 2025)」で、2025年までに30車種以上の電気自動車を開発・生産する計画を発表した。パリ・モーターショーでは、VWブランドンから1回のフル充電で600キロメートル走行できる電気自動車のコンセプロモデル「I.D.」を披露する。

プラグインハイブリッド車は今後2年で17モデルを新たに市場投入する計画であり、その最初のモデルとなるポルシェ「パナメーラ 4 E‐ハイブリッド」を今回のパリ・モーターショーに出展する。また、ポルシェを中心に急速充電研究プロジェクトを実施する計画があると明らかにした。

なお、VWのマティアス・ミュラー社長は、将来は電気駆動にシフトしていくものの、少なくとも20年間は従来の駆動技術も重要な役割を担うとし、ディーゼルおよびガソリン車の開発を続けながら、代替駆動技術の開発を並行して推し進めていく意向を示した。

■モビリティ・サービスの事業ユニットを設立

VWグループは、事業分野モビリティ・サービスをグループの13番目のブランドと位置づけ、独自の事業ユニットを開設したと発表した。11月には同事業分野の新しいブランドを発表することを計画している。

モビリティ・サービス、デジタル化の分野では、5月にイスラエルの新興企業で配車アプリや関連サービスを提供するゲットとの戦略提携を発表したほか、8月にはドイツのハンブルク市と戦略モビリティパートナーシップに関する覚書(MoU)を締結した。

また、VW傘下の高級車メーカー、アウディは、中国におけるデジタル分野の提携事業を強化しており、同国の電子商取引大手アリババ、検索エンジン大手の百度(バイドゥ)、ネットサービス大手の騰訊控股(テンセント)と協力関係を構築するための趣意書に署名した。

■デザインを重視

VWグループは将来の重要分野としてデザインを重視している。グループのデザイン部門を統括するミヒャエル・マウアー氏は、電気駆動や自動運転により新しいデザインの可能性が広がる、と述べたほか、エンジン音といったこれまでの差別化の特徴が無くなるため、デザインの重要性が今後さらに高まるとの見解を示している。

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