スウェーデン乗用車大手のボルボ・カーズは3月28日、トースランド基幹工場の塗装施設を刷新すると発表した。施設の省エネ化を通じて持続可能な事業モデルを確立する狙いがある。投資額は数十億クローネに上る見込みで、2020年に新施設を着工する。完成後はエネルギー消費量と排出ガス量を3割減らせるという。
トースランド工場はボルボ・カーズ最大の工場で、昨年は29万1,000台を生産した。従業員数は約6,500人。拡張型プラットホーム「スケーラブル・プロダクト・アーキテクチャー(SPA)」を採用した車両を生産している。新塗装施設の整備を通じ、SPAの後継であるSPA2をベースとする次世代モデルの導入を進める。
ボルボ・カーズは2025年までに、新たに発売する全ての車両に使用するプラスチック材のうち、少なくとも25パーセントを再生素材にすることを目指している。また、同年までに電気自動車(EV)を累計で100万台販売する目標を掲げる。
同社の製造・物流を統括するハビエラ・ヴァレラ上級副社長は、「塗装施設はエネルギー消費と排出量を大幅に減らせる対象だ。当社は持続可能な事業の確立を通じ、世界規模での競争力を維持していく」と述べた。