スウェーデン乗用車大手のボルボ・カーズはこのほど、フィンランドの拡張現実(AR)ヘッドセットメーカーであるVarjoとの協力により、現実と仮想空間を融合させた複合現実(MR)により、ボルボ・カーズが開発中のプロトタイプやデザイン、アクティブ・セーフティ技術を試験・評価するシステムを開発したと発表した。
Varjoが開発したヘッドセット「XR-1」をドライバーが装着し、ボルボ・カーズの研究施設でドライバーが実際の車を運転しながら、ボルボ・カーズが開発中の安全機能などをシミュレーションすることができるという。カメラで撮影した風景と仮想コンテンツを組み合わせており、ドライバーも車載センサーも仮想の要素が実際に存在しているように認識される。
また、「XR-1」の内側には、視線の動きを追跡する機能(アイトラッキング)が装備されており、ドライバーがボルボ・カーズの新しい機能を使用中に注意が散漫になっていないかを分析することができる。
Varjoのヘッドセット「XR-1」およびボルボ・カーズの「XR-1」活用例は、5月末に米カリフォルニア州のサンタクララで開催されたARイベント「AWE
USA
2019」で実演披露された。
また、ボルボ・カーズのベンチャーキャピタルファンド「ボルボ・カーズ・テックファンド」はVarjoへの出資を決定した。