ドイツ連邦教育研究省(BMBF)はこのほど、産学連携を促進し、次世代の地域のイノベーションネットワーク(将来クラスター)を構築するためのイニシアチブをスタートさせた。ドイツにおける優れた研究の実用化を加速する目的がある。
アニャ・カルリチェク連邦教育研究相は今回のイニシアチブについて、「ドイツは研究に優れており、大学や研究機関は極めて良い位置につけている。ただ、有望な研究成果の経済や社会への移転においてはさらに改善する必要がある。我が国におけるイノベーションプロセスをより勇気をもって迅速に行いたいと考えている。イノベーションは未来のより良い生活、経済的繁栄、より良い生活の質の鍵となる」と説明する。
今回のイニシアチブは、対象となる研究分野を特定しておらず、大きな社会的な課題を視野に入れている。将来クラスターは、産学の連携を地域の他のプレーヤーと結び付け、長期的なイノベーションネットワークを形成する目的があり、社会的・組織的なイノベーションや新しい事業モデル、創造的・先駆的なソリューションなどを生み出す出発点となることを目指している。
連邦政府は、当該クラスターに今後10年で4億5,000万ユーロの予算を確保する計画。政府予算に民間投資が加われば、当該クラスターへの投資は10億ユーロを超えると見込んでいる。