独自動車大手のBMWグループは10日、2019年通期の自動車販売(BMW、MINI、ロールスロイス)が前年比1.2%増の252万307台となり、9年連続で過去最高を更新したと発表した。SUVや中国市場の販売が好調だった。ブランド別では、BMW、ロールスロイス、自動二輪ブランドのBMWモトラッドがそれぞれ販売記録を更新した。
BMWブランド単独の販売は前年比2.0%増の216万8,516台。SUVのXシリーズが21.0%増の95万8,732台と好調だった。また、「8シリーズ」と「7シリーズ」の新モデル、新型車「X7」の販売好調により、ラグジュアリーセグメントの販売が前年比66.0%増の10万5,331台に拡大した。BMWグループでは、ラグジュアリーセグメントの販売台数を2020年までに2018年比で2倍に増やすことを計画している。
ピーター・ノタ取締役(顧客・ブランド・販売担当)は販売好調について、「大規模なモデル攻勢により再び販売記録を更新することができた」と述べたほか、「顧客が選んだモデルに顧客にとって最適なドライブトレインを選択することができる『パワー・オブ・チョイス』の戦略的アプローチが正しいことが証明された。このようにして我々は世界の顧客の個別の(インディビジュアルな)モビリティニーズを満たしている」とコメントした。
2019年の地域別(BMW、MINI)の販売は、欧州が前年比1.5%減の108万1,563台にとどまった。アジアは5.6%増の92万3,999台となり、うち、中国が13.1%増の72万3,680台と好調だった。アメリカは0.4%増の45万7,932台、うち、米国は1.8%増の36万918台だった。
電動車(BMW、MINI)の販売は2019年末までに累計で50万台に達している。2019年の電動車の販売(BMW、MINI)は前年比2.2%増の14万5,815台だった。BMW単独では、12.1%増の4万2,073台を販売した。
同社では、2020年の販売も、モデル攻勢の効果により、前年の販売をやや上回ると見込んでいる。中国(大陸)では堅調な販売成長を、欧州では経済成長の不透明感を背景に前年並みの販売を見込んでいる。米国では、SUVモデルの「Xシリーズ」がけん引役となり、前年をやや上回ると予想している。