独自工会、20年乗用車新車登録は23%減を予想

独自動車工業会(VDA)は3日、2020年通期の世界の乗用車新車販売市場が前年比17%減の6,590万台(2019年:7,950万台)に落ち込むとの予想を発表した。欧州は前年比24%減、ドイツは23%減の約280万台を予想している。米国は前年比18%減、中国は10%減と、欧州に比べると落込み幅が小規模にとどまると予想している。なお、今回の予想は、新型コロナウイルスの感染が欧州およびその他の世界各国で今後、収束していくことを前提としている。

■ 国内生産は前年比25%減の350万台を予想

VDAでは、2020年通期のドイツ国内の乗用車生産が前年比25%減の350万台に落ち込むと予想している。6月は受注の前年同月比の減少幅が5月と比べると大幅に縮小しており、下半期は緩やかな回復が見込まれるものの、上半期の大幅な落ち込みを取り戻すことはできないと見込んでいる。また、2020年通期の輸出は前年に比べ27%減少すると予想している。

VDAによると、2019年通期の国内生産は466万1,800台、輸出は348万500台だった。

■ 業界就業者数、現時点では影響小さい

VDAによると、ドイツにおける自動車業界の就業者数は4月末時点で81万4,000人となり、1年前に比べ約3%減少した。新車市場などの落ち込みと比べると新型コロナウイルスの影響は小さく見えるが、VDAでは、業界就業者数の約半数が現在、労働時間の短縮措置の対象となっている点を指摘している。

また、生産台数の大幅な減少は、自動車メーカーだけでなく、中小の部品メーカーにとっても影響が大きく、業界就業者数は今年末までにさらに減少すると予想している。

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