スウェーデン乗用車大手のボルボ・カーズが2日発表した6月の世界販売は6万1,483台と前年同月から2.1%減少したものの、下げ幅は前月(25.5%)から23.4ポイントと大きく改善した。新型コロナの影響から需要が回復してきていることがうかがえる。車種別では引き続き、「XC60」、「XC40」、「XC90」のSUV3モデルが好調。1-6月期の販売は前年同期比20.8%減の26万9,962台だった。
6月の販売台数を地域別にみると、欧州では2万8,277台と前年同月から6.5%落ち込んだものの、下げ幅は前月(49.6%減)から43.1ポイント改善した。中国市場は前年同月比で14.1%増の1万5,105台に拡大。米国(1万385台)は前月の2.5%減から4.5%の増加に転じた。その他の地域(7,716台)も17.6%減となったものの、前月から19.8ポイント改善するなど、すべての地域で販売が回復する傾向にある。
一方、1-6月期の販売台数を地域別にみると、欧州(前年同期比29.5%減、12万3,035台)、中国(同3%減、6万5,741台)、米国(同13.7%減、4万3,225台)、その他の地域(同21.9%減、3万7,931台)と全ての市場で落ち込んでいる。モデル別では、最も好調な「XC60」の7万8,761台に「XC40」(6万8,359台)、「XC90」(3万7,918台)などが続いている。
電気自動車(EV)やプラグインハイブリッド車(PHV)など充電可能な車種の専門ブランド「リチャージ」の販売は1-6月期に前年同期比で2倍以上に拡大した。
新型コロナの影響で自動車メーカーが工場閉鎖を余儀なくされた中、同社はスウェーデンのトルスランダ本社工場の休止を業界平均より大幅に少ない15日間に抑え、いち早く市場への供給を再開している。