仏自動車大手のルノーは10月21日、電気自動車(EV)の使用済みバッテリーを使った2件のエネルギー貯蔵プロジェクトを実施していると発表した。EVバッテリーを再生可能エネルギーの貯蔵設備として再利用するもので、仏北東部ドゥエの同社工場と英ウェストサセックスの地域における再可エネの需給調整に活用してている。
ドゥエ工場には、日本電産の伊子会社で産業ソリューション事業を手掛ける日本電産ASI(Nidec ASI)が最新式の電力貯蔵システム(Advanced Battery Storage、ABS)を導入した。同ABSの電気容量は4.7MWh。ルノーは仏国内の拠点で計50MWhのABSシステムを導入する計画。
英国では、ウェストサセックスの地域電力として、特別設計の貯蔵システム「E-STOR」の設置を進める。同システムは基本容量が360kWh。バッテリー1,000個で構成する14.5MWhの大容量システムも設置される。同事業は英国政府が主導する次世代エネルギーシステムの構築事業「スマートハブプロジェクト」の一環となる。