独自動車大手のBMWは18日、ミュンヘンの本社工場に電気自動車の組み立てラインを導入すると発表した。2026年までに4億ユーロを投資する。これに伴い、ミュンヘン工場のエンジン生産をオーストリアのシュタイヤー工場と英国のハムスホール工場に移管する。同社は2022年末までに、すべての国内工場で純粋な電気自動車を少なくとも1モデル、生産する体制を構築する。
新しい組み立てラインと生産工程は、電気駆動用のクラスターアーキテクチャに合わせて設計されている。このクラスターアーキテクチャは、2020年代の半ばから搭載を開始する計画。
新しい組み立てラインを導入するスペースでは現在、4気筒、6気筒、8気筒、12気筒のエンジンを生産している。エンジンの生産移管は段階的に実施し、遅くとも2024年までに完了する予定。エンジン生産に携わる従業員は、ミュンヘンあるいはバイエルン州の他の拠点に配置転換となる。例えば、ディンゴルフィングの電気駆動装置を生産するコンピテンスセンターでは、従業員数を現在の1,000人から最大2,000人に増員する計画がある。
独日刊紙『フランクフルターアルゲマイネ』によると、エンジン生産の移管により、従業員1,400人が影響を受ける。英国工場へのエンジン生産移管の背景には、BMW傘下のブランドであるロールスロイスのモデルを英国で生産しており、主に8気筒と12気筒のエンジンを搭載していることがある。