スウェーデンもコロナ規制強化、9人以上の集会を禁止

スウェーデン政府は16日、新型コロナウイルス感染者の急増を受けて、公共の場所での9人以上の集会を禁止すると発表した。同国ではロックダウン(都市封鎖)を避けるなど、他の欧州諸国と比べて感染対策が緩やかで、政府は今後も厳しい制限は行わないとしているが、集会に関してはソーシャル・ディスタンスを確保するため規制強化に踏み切った。

対象となるのはコンサート、劇場、公園など。これまでは300人が上限となっていたが、24日から8人に制限する。同措置は4週間の予定だが、延長の可能性もあるとしている。

スウェーデンは欧州が新型コロナ感染の第1波に見舞われた今春も、ロックダウンなど社会・経済活動を厳しく制限する措置は実施せず、国民に自主的に感染防止に努めるよう呼びかけるにとどまっていた。それでも欧州の主要国と比べて感染者を低い水準に抑え込んできた。

しかし、11月に入って感染者が増加し始め、夏季には1ケタ台だった1日当たりの新規感染者は13日に過去最高の約6,000人まで急増。死者、重篤患者も増え、医療体制のひっ迫が懸念されている。

このため、政府は規制強化に乗り出しており、前週に飲食店での午後10時以降の酒類提供を禁止すると発表。これに続いて集会規制強化に踏み切った。上限は今春の50人から大幅に縮小される。

ロベーン首相は今後も基本的に緩やかな規制でコロナ禍を乗り切る姿勢を示し、ロックダウン導入を否定しながらも、「ジムや図書館、外食に出かけたり、パーティーを開いてはいけない」と述べ、国民に自粛強化を呼びかけた。

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