仏自動車大手のルノーは18日、電動車のバッテリーに含まれる希少金属(レアメタル)の再利用を強化するため、複合公益企業ヴェオリアおよびベルギー化学大手のソルベイと提携すると発表した。ヴェオリアとソルベイが組むコンソーシアムにルノーが加わり、使用済みバッテリーからの金属抽出と再利用を最適化する仕組みを確立することで循環型経済の実現を目指す。
ヴェオリアとソルヴェイの2社は昨年9月、電動車のリチウムイオン電池からリチウムやコバルト、ニッケルなどのレアメタルを抽出・精製し、再利用可能な新材料に変換するソリューションの開発で提携した。ヴェオリアが持つバッテリー解体と金属抽出・リサイクル技術とソルベイの高度なレアメタルの抽出・精製技術を活用することで、レアメタルを車載バッテリーに適合する高純度の原材料として再利用できるようにする。
ルノーが同コンソーシアムに加わることで、使用済みバッテリーをリサイクル過程に投入し、そこで精製されたレアメタルを新たなバッテリーの原材料として再利用する循環型経済が実現する。3社は現在、仏国内に試験プラントを開設し、レアメタルの抽出と精製の技術開発に向けて実験を進めている。