日本電産、セルビアに工場建設・グループ会社も進出

日本電産(京都府京都市)は9日、セルビアのノヴィ・サド市に新工場を建設すると発表した。工場の建設に加え、車載事業本部およびグループ会社の複数事業が現地に進出する予定。これにより、欧州向け製品の効率的な供給体制を構築する。また、8日には、同市で新オフィスの開所式を行ったほか、ノヴィ・サド大学と戦略提携に向けた合意書を締結した。

同社によると、欧州では、環境規制や乗用車の二酸化炭素(CO2)排出量規制の強化を受けて、車載用モーターやその関連製品、家電事業向け高効率ブラシレスDCモーターの需要が拡大している。このような状況を受け、セルビアに拠点を設け、欧州市場への供給を主とした事業を展開する。

複数の事業が一カ所に集まるため、生産インフラや管理機能を共有化することができる。進出先では英語力に優れた理工系の人材が豊富なため、現地での設計開発も視野に入れている。

同社ではこれまでに中国の平湖地区に複数のグループ会社が進出し、開発・生産・営業で効率的に協力してきた実績がある。

■ 日本電産と日本電産エレシスが新工場建設

具体的には、セルビアのノヴィ・サド市に、日本電産と日本電産エレシスのセルビア法人・工場を2021年1月に設立した。

日本電産のセルビア法人・工場であるニデックエレクトリックモータ・セルビアは、車載用モーターおよびその関連製品の製造・販売を事業とする。従業員数は約1,000人となる予定。2021年9月に着工し、2022年中期の竣工を予定している。

日本電産エレシスのセルビア法人・工場であるニデックエレシスヨーロッパは、車載向けインバーターおよび電子制御ユニット(ECU)を製造・販売する。従業員数は200人となる予定。2021年9月に着工し、2022年中期の竣工を予定している。

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