蘭ヒア、認知AIの運転支援システム開発の仏企業と提携

蘭デジタル地図大手のヒア・テクノロジーズは6日、人工知能(AI)ベースの安全運転支援システムを開発するフランスの新興企業Nexyadと提携すると発表した。Nexyadは自然言語を理解して学習・予測するコンピュータ技術である「コグニティブ・コンピューティング」を活用し、車内外の様々なデータをもとに推奨速度を導き出す「予測クルーズコントロールシステム」を提供している。今回の提携を通じて同社はデータ収集プロセスの中核にヒアの地図情報サービスを統合し、精度を高めた製品をOEM供給していく方針だ。

Nexyadのシステムはまず、コグニティブ技術が得意とする「認知機能」をもとにドライバーの注意力などの状態を判断する。これに加え、車のセンサーが収集した様々なデータやデジタル地図情報などを総合的に分析し、走行中の道路における「推奨速度」を提示する。これによりドライバーは法定速度を遵守する以上の安全運転が可能になり、事故率を25%軽減できるという。

分析結果はドライバーの運転行動の評価・スコア化にも応用でき、保険会社のリスク管理に役立てられる。仏保険大手アクサの支援で設立された英ブライトマイルはすでに、フリート向けの遠隔管理ソリューションに同社のスコア化技術を採用している。

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