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2021/8/27

企業情報 - 部品メーカー

仏フォルシア、独ヘラーを買収

この記事の要約

仏自動車部品大手のフォルシアは14日、独同業ヘラーの買収について合意したと発表した。両社の経営統合により、世界7位の自動車部品会社が誕生する。今後は、両社の強みを活かしながら、電動車(エレクトロモビリティ)、自動運転、内 […]

仏自動車部品大手のフォルシアは14日、独同業ヘラーの買収について合意したと発表した。両社の経営統合により、世界7位の自動車部品会社が誕生する。今後は、両社の強みを活かしながら、電動車(エレクトロモビリティ)、自動運転、内装などの分野を強化していく方針を示している。買収手続きは、関係当局の認可を経て、2022年初めに完了する見通し。両社は2018年から内装照明分野で開発提携している。

フォルシアは、ヘラーの創業家一族から同社の株式の60%を現金34億ユーロとフォルシアの新規発行株式により取得することで合意した。これにより、創業家一族は経営統合後も株式資本の最大9%を保持し、監査役会に1名が参加することになる。

分散株式については、1株あたり60ユーロを買収価格として提示している。これは、ヘラーの企業価値を約68億ユーロと評価したもので、2021年4月26日の終値を33%上回る。買収価格のほかに、ヘラーが9月30日の株主総会で決定する予定の配当(1株あたり0.96ユーロ)も加わる予定。

■ 電動車、ADASなどに注力

フォルシアは、今後の成長分野として、電動車(水素技術を含む)、先進運転支援システム(ADAS)および自動運転、内装(未来のコックピット)、ライフサイクル価値管理(バリューマネジメント)の4分野に注力していく方針を示している。

電動車の分野では例えば、ヘラーはバッテリー電子部品、パワーエレクトロニクス、センサー、アクチュエーターなどを事業展開しており、フォルシアは、水素関連技術に強みを持つ。

フォルシアによると、ヘラーの本社のあるリップシュタットは、6つの事業分野のうち3分野の中核拠点として引き続き重要な役割を担う。

フォルシアの2020年の売上高は約146億ユーロ、従業員数は約11万4,000人。一方、ヘラーの2020/21年度(5月末締め)の売上高は65億ユーロ、従業員数は約3万6,000人だった。

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