独シーメンス、中国で「ゼロカーボン・パイオニア・イニシアチブ」を開始

独電機大手シーメンスの中国法人シーメンス・チャイナはこのほど、同国で正式に「ゼロカーボン・パイオニア・イニシアチブ」を開始した。革新的なデジタル技術や業界を超えた専門知識を活用し、中国のあらゆるパートナーと共同でグリーンエコシステム(グリーン・ビジネス生態系)を構築していく。

中国政府は、二酸化炭素(CO2)排出量を2030年までに減少に転じさせ、2060年までに実質ゼロ(カーボンニュートラル)にする目標を掲げている。シーメンスは、「ゼロカーボン・パイオニア・イニシアチブ」を通して業界全体でゼロカーボンのバリューチェーンを構築し、中国政府の「3060目標」をサポートする。

具体的には、シーメンスは中国で引き続き、エネルギー効率の改善や屋上型太陽光発電システムの導入などによる省エネ対策を実施し、デジタル技術を活用した生産を通して脱炭素化を推進する。また、シーメンスは、サプライヤーチェーンにおける持続可能性評価を強化しており、2020年の決算年度には中国の調達における意思決定プロセスの重要な指標として低炭素化を導入する。

同社は中国の約9,000のサプライヤーを対象とする炭素排出削減の情報管理システムを構築しており、7つの分野を通して主要サプライヤーの環境負荷低減(グリーントランスフォーメーション)の取り組みを支援している。7つの分野には、◇エネルギー効率の促進◇電力と熱の生成◇グリーン電力の調達◇プロセスの効率化◇ロジスティクスの最適化◇出張の削減◇リサイクル材料の使用――が含まれている。

シーメンスは、気候変動に関するパリ協定の調印よりも前に、2030年までにカーボンニュートラルを達成する目標を発表している。また、同社は世界のサプライチェーンにおいては、2030年までに排出量を20%削減し、2050年までにカーボンニュートラルを達成する目標を掲げている。

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