英自動車工業会(SMMT)は4日、同国の2022年1月の乗用車新車登録が11万5,087台となり、前年同月に比べ27.5%増加したと発表した。前年同月は、新型コロナウイルスの感染拡大防止措置により、ショールームが営業を休止していたため、新車登録が急減していた背景がある。2020年1月との比較では22.9%の減少となる。半導体不足により新車供給が滞っていることが影響している。
1月の顧客別の登録台数は、個人が64.1%増と大幅に伸びた。新車が不足する中、メーカーが個人顧客への供給を優先したことが増加の主因。大口法人は前年同月に比べ0.4%減少だった。
燃料別では、電気自動車(BEV)が前年同月比130.6%増、プラグインハイブリッド車(PHEV)も同47.3%と好調で、BEVとPHEVを合わせた市場シェアは20.4%となった。ハイブリッド車(HEV)も前年同月比98.1%増と大幅に伸びた。
■ 22年通期の予想、189.7万台に下方修正
SMMTによると、2022年通期の新車登録予想では、BEVが前年比61%増、PHEVも前年に比べ42%増加する見通し。新車登録全体では、前年比15.2%増の189万7,000台になるとの予想を示している。これは、SMMTがオミクロン株の感染が拡大する前の10月に示した2022年の新車販売予想(196万台)からの下方修正となる。また、2019年の新車登録を17.9%下回る水準となる。半導体不足の継続や、物価上昇、金利上昇などが2022年の新車需要を押し下げる要素となると分析している。
なお、2023年には新車販売が上向き、2019年以来初めてとなる200万台を超えるとの予想を示している。