独フォルクスワーゲン(VW)傘下の商用車大手スカニア(スウェーデン)は19日、シンガポールに完全電気駆動のごみ収集車「L230」を15台以上供給すると発表した。独廃棄物処理大手アルバのシンガポール法人、アルバW&Hスマートシティから受注したもので、今年7-9月期からシンガポール島北部のウッドランズおよびイーシュン地区で運用される。スカニアがアジア地域から電気トラックを受注するのは今回が初めて。
「L230」は低床式のリアローダートラック。電池容量33キロワット時(kWh)のリチウムイオンバッテリーを9基搭載する。スウェーデンのセーデルテリエ工場でシャシを製造し、年央に出荷した後に現地で圧縮機など特装装置を取り付ける。
シンガポールは面積わずか728平方キロメートルに600万人が暮らす世界で最も人口密度が高い都市のひとつ。当局は生活環境保護の観点から、運行効率が高く、カーボンフリーのスカニアの電動ごみ収集車の導入を決めた。政府は公共調達の入札においてごみ収集車の電動化比率を定めるなど政策主導で電気自動車の普及を図っている。