独複合企業ティッセンクルップは6月23日、傘下のティッセンクルップ・オートモーティブ・ボディ・ソリューションズが独フィンテック新興企業cap-onに資本参加すると発表した。産業設備向けのデジタル金融サービスや設備を所有せずに利用に応じて料金を支払う「Pay per Use」、「EaaS(Equipment as a Service)」と呼ばれるサービスなど新しい事業コンセプトの開発で協力する。
ティッセンクルップ・オートモーティブ・ボディ・ソリューションズは、車体部品やプロトタイプ、金型、製造設備の製造を事業とする。cap-onには、少数株主として資本参加する。
新しい事業モデルの開発では、ティッセンクルップ・オートモーティブ・ボディ・ソリューションズが機械・製造設備の制御に関する豊富な知見を活かし、cap-onは、新しい金融モデルやデジタル決済システムに関するノウハウで協力する。
産業設備の調達には、大きな資金が必要となるが、「Pay per Use」、「EaaS(Equipment as a Service)」と呼ばれるサービスでは、製造業者が設備を購入せずに利用に応じて料金を支払うシステムのため、資金負担が軽減されるなどの利点がある。
当該サービスを提供するためには、生産設備をネットワーク化し、生産工程のデータを金融モデルや決済プロセスと連携させるIoTプラットフォームを構築する必要がある。また、設備を事業者に提供するだけでなく、設備の設置作業、保守サービス、交換部品の供給などのサービスを展開することもできる。