米自動車部品大手のデーナは6月20日、独南部のノイウルム工場に数千万ユロを投資して燃料電池の主要部品である金属製バイポーラプレート(BPP)の生産能力を増強すると発表した。ピーク時の生産能力は年1,600万枚となる予定。これにより、工場の生産品目を電動車向けの部品にシフトしていく。ノイウルム工場には現在、従業員1,300人超が勤務している。
同工場では現在、金属製BPPの生産能力が年約35万枚のパイロット生産設備がある。この小規模生産ラインに生産設備を追加して2022年夏までに生産能力を約80万枚に引き上げる。これと並行して、生産能力が年400万枚の量産ラインを整備し、2023年から生産を開始する計画。量産ラインは生産開始後、生産能力をさらに高めていく。デーナによると、これらの投資によりEモビリティ分野で新たに約40人の雇用を創出することができる。
デーナによると、同社はすでに独自動車部品大手のボッシュとスウェーデンの燃料電池開発会社パワーセルから1億枚を超える金属製BPPの受注を確保している。ボッシュとパワーセルは燃料電池スタックを共同開発している。