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2022/12/16

総合 – 自動車産業ニュース

電池リサイクル促進の新規制、加盟国と欧州議会が合意

この記事の要約

欧州連合(EU)加盟国と欧州議会は9日、域内で使用される電池のリサイクルを促進するための規則案について合意した。電気自動車(EV)用など、あらゆる種類の電池を対象に、使用済み電池の回収率、原材料の再生率について目標を設定 […]

欧州連合(EU)加盟国と欧州議会は9日、域内で使用される電池のリサイクルを促進するための規則案について合意した。電気自動車(EV)用など、あらゆる種類の電池を対象に、使用済み電池の回収率、原材料の再生率について目標を設定するほか、一部の電池では回収した原材料を一定の割合で再生利用することを義務付けることなどが柱となっている。

合意案によると、メーカーによる廃電地の回収について目標を設定。ポータブルバッテリーは2027年末までに63%、30年末までに73%とすることを目指す。軽輸送用の廃電池では28年末までに51%、31年末までに61%という目標を定めた。

廃電地からのリチウム再生率では、27年末までに50%、31年末までに80%を目標とする。また、リサイクル性でも目標を設定。ニッケル・カドミウム電池が25年までに80%、その他の電池は同年までに50%に引き上げることを目指す。

産業用、EV用電池と、自動車などの始動、照明、点火システムに使われるSLIバッテリーに関しては、リチウムなど原材料を一定の割合で再生利用することが義務化される。再生利用率はコバルトが16%、鉛が85%、リチウムとニッケルが6%。さらに、メーカーに再生利用率の証明を義務付ける。

新ルールは2006年に発効した現行の規制を改正するもの。欧州委員会が20年12月、サーキュラーエコノミー(循環型経済)への移行を実現するための行動計画の一部として発表した。加盟国と欧州議会で内容に関する意見が異なることから、すり合わせを進め、合意に至った。新規則案は双方の最終承認を経て発効となる。

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