ドイツ鉄道(DB)は16日、水素燃料電池バス60台をポルトガルのバス製造会社カエタノ・バスに発注したと発表した。DBはディーゼルバスの運行を2038年までに全面停止する目標を掲げており、7年後からは調達するバスをすべてゼロエミッション車にする計画。この取り組みの一環で、水素燃料電池バスを今回初めて本格的に調達することにした。
「H2シティ・ゴールド」という名のバスをカエタノから調達する。成約額は約4,000万ユーロ。24年から26年にかけて引き渡しが行われる。ドイツ北部のニーダーザクセン、シュレスヴィヒ・ホルシュタイン州で運行する予定。
H2シティ・ゴールドはトヨタ自動車から調達した燃料電池システムを搭載する。全長は12メートルで、座席定員は34人、立席定員は47人。航続距離は冬季で350キロ、夏季で550キロに上る。
DBのエブリン・パラ取締役(地域交通担当)は水素燃料電池バスのメリットとして、◇電気自動車(BEV)バスに比べ動力源の補給時間が短い◇航続距離が長いためディーゼルバスの代替車として適している――を挙げた。