伊フィアットのセルジオ・マルキオーネ最高経営責任者(CEO)は12月23日、政府から国内生産の拡大を求められていることを受け、人気車種「パンダ」の生産をポーランドからイタリアに移管することを検討していることを明らかにした。
\伊政府はフィアットに対し、2012年までに国内での生産規模を現行比50%増の年90万台に引き上げるよう求めている。マルキオーネCEOは、現在ポーランドのティヒ工場で行っているパンダの生産を11年からナポリ近郊のポミリアーノ工場に移すことを検討していることを明らかにした。ただ、国内工場に移管した場合、生産コストはポーランド工場と比べ3億~4億ユーロ増えると強調、政府や労組の対応を求めた。
\同CEOはまた、トリノ近郊のミラフィオーリにある本社工場の設備を全面刷新し、11年末からミニバンの新モデルやアルファロメオ「MiTo」の生産を開始するほか、ランチア「イプシロン」を生産しているパレルモ近郊のテルミニ・イメレーゼ工場を11年半ばに閉鎖することを明らかにした。イプシロンは、11年後半からティヒ工場で次世代モデルの生産がスタートする予定だ。
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